今回は新潟県阿賀町を拠点に高校魅力化コーディネーターとしても活動されている公認ファシリテーター及川真央さんよりレポートが届きました!!
小学生たちの感想も書かれているので、ぜひ一度お読みください^^
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<日常との懸け橋にSDGs>
~自己紹介~
はじめまして及川真央と申します。 福岡県北九州市で育ちまして23歳のとき不動産会社の営業職を辞し、新潟県阿賀町に移住しました。阿賀町を拠点に、阿賀黎明高校の魅力化事業を行いながら、フリーランスとしてワークショップデザインとファシリテーションを行っております。そしてそのワークショップの1つの引き出しとして「SDGs de 地方創生カードゲーム」を実施しております。
~SDGs de 地方創生カードゲームの価値~
学校教育ではSDGsが必修化され社会の教科書にも掲載されるようになりました。
しかし地方ではまだまだ認知されていないのが現実です。小中高生のSDGs認知度を高めるため、ゲームという形を通した本コンテンツが有効だと考えました。
しかし、学校教育における本コンテンツの価値は別のところにあると考えております。
前提として学校教育は社会との分断が起きています。
社会と隔絶され、社会課題が自分事として捉えにくい生徒がほぼ大多数を占めています。
それは事実です。
しかし、学校という組織は社会の縮図であるという一面もあります。
クラスという共同体は、大人になれば会社組織と名を変えた共同体になる
また自分が住む地域社会と名を変えた共同体になる。
この点において、学校は社会という共同体でよりよく生きるための訓練機能を備えているという見方もできます。そしてSDGsの本質は対話による協働を生み出し誰一人取り残さない社会を創ることだと思っています。このことを学校生活にそのまま当てはめ、社会で生きる訓練をしていくそのきっかけにこのカードゲームはなり得ると考えています。
~見附市立葛巻小学校の事例~
新潟県見附市葛巻小学校6年2組31名にSDGs de 地方創生カードゲームを用いた授業をさせていただきました。見附市はSDGs未来都市に認定されているSDGs先進地域です。教育という点においてもSDGsを推進していこうと日々先生方が考えて授業をされています。本ワークショップでは、いかに前段で述べたSDGsの本質を日々の学校生活に活かすことができるかを元に設計しました。
ゲーム自体は授業時間の都合上短縮で行われました。前半は苦戦していましたが、後半盛り返し平均以上のまちをクラスが一体となって作ることができました。個人の目標が達成できたところからまちや他のプレイヤーを意識した動きができていました。
~児童感想~
担当の先生からは普段は用紙の半分にも届かない感想シートが今回は裏表どちらも埋まるほどみんな感想を書いていたと言っていただきました。その中の一部抜粋したものです。
「今日の総合の授業が一番楽しかった。」
「今日は自分のことばかり考えていて周りの友達に何かするということができなかぅたので明日からできるように周りをよく見る」
「数値が減っても結果にぐちぐちいうのではなくどうやって増やすかを考えることが大切」
「まちづくりは地域と住民が一緒になって作っていくとよりよく住める街になる」
「SDGsの誰一人取り残さないという意識でクラスでもみんな仲良しで仲間外れやいじめがなくみんなで楽しく学校生活を過ごしていきたい。」
~最後に~
SDGsはこれまで社会と隔絶されていた学校と実社会を結ぶ懸け橋だと思っています。
SDGsを媒体に今の生活と今の社会とこれからの社会を結んでいく。そして誰一人取り残さない社会を創る当事者を育てていく。その支援がこれからもできたら何よりです。