新潟県妙高市で行政職員、市民の方向けに協働のまちづくり研修を実施!

新潟県妙高市で行政職員、市民の方向けに協働のまちづくり研修を実施!

2019年112030日。

新潟県妙高市で2日間に分けて、「協働のまちづくり研修」を開催しました。

 

妙高市では、次期の第三次総合計画において「SDGs」を取り入れることになっています。

 

SDGsを推進していくためには、多様な地域の主体が協働していく「パートナーシップ」が重要となることから、行政職員また市民の方を対象として、「SDGs de 地方創生」を活用した研修を開催することになりました。

※妙高市第三次総合計画案より

 

同市では、行政と企業、NPO、地域住民等の協働を促進していくため「妙高市地域づくり協働センター」というコーディネート組織を運営しています。今回の研修はこちらのセンターが主導して企画が進められました。まさに、今後、SDGsを推進する際に行政と市民のハブとなる機関です。

研修は、公認ファシリテーターの認定NPO法人新潟NPO協会の石本貴之氏が担当し、両日合わせて、約30名のみなさまにご参加いただきました。

まず、最初にそもそもSDGsとは何なのか、そして、地方創生とどう結びついているのかを説明し、ゲームのルールを確認し終えたタイミングでみなさん、これからどうすればいいのだろう、とそわそわしていました。

 

行政職員の研修では、開始当初はゆっくりとスタート。なかなかプロジェクトを実行できないまま1ターン目が終了してしまいました。その後も、環境は伸びていくものの、人口が全く増えず人口流失のみ続き、暮らしが減っていくという、若い世代にとって魅力がないまちに向かっていきました。

4ターン目で、ようやく経済と暮らしが持ち直してきたところで終了。若い世代が戻ってくる基盤が整い始めたところで2030年になってしまいました。

市民向けの研修では、市民活動団体のほか、市議会議員、学校教員、町内会長まで幅広い方々が参加いただき、とても白熱した展開となりました。

1ターン目からプロジェクトをどんどん実施していき、暮らしが先行して高まっていきました。その後、経済も環境も増やして順調にも思えましたが、3ターン目で人口を大きく減らしてしまい、消滅の危機に。ここでみなさんが一致団結。他のプレイヤーのプロジェクトを応援する人たちが増えてきました。元々、経済や暮らしの基盤ができていたことから、若者のU Iターンが増え、最終的には人口を5まで回復させ、経済・環境・暮らしは8以上となって終了しました。

行政職員の回よりも良い結果となったことをお伝えすると、「行政職員だけじゃダメなんだよ!」と心強い言葉も返ってきました。

 

どちらの回もとても盛り上がって、ふりかえりの時間でもたくさんの気づきが共有されたようです。

 

 

以下は、参加者からいただいた感想です。

 

・学びの提供を通じて、地方創生(持続可能)を行っていく必要があると感じた

・地域など外部との交渉により共通認識しながら連携しながら業務に取り組みたい

・自分の考えだけじゃなく、他課と連携して人口の増加を目指していきたいです

SDGsの学びの機会を持つことで立場を超えた連携や自分にできることを少しずつ確実に進めていく

・教育が全ての基礎となるので全ての子どもが公平、平等に教育が受けられるように取り組む

・妙高市の基本理念を実現するために現状を踏まえた上で関係する課や事業と連携を図っていく

・持続可能なまちとはどういうまちなのかを市民全体に周知していく

 

 

これから、SDGsを総合計画や各種計画に位置付けていきたいという自治体の声を多く聞きます。そうした際に、本質的な点を押さえず、ただマッピングだけしているケースも見受けられます。

 

SDGs de 地方創生」を通じて、SDGsの本質の理解とともに、対話と協働のあり方を探求していく機会を行政、市民双方ともに持つことが、ローカルSDGs達成の大きなきっかけになるのではないでしょうか。